KOMACHIの日々から

ウカイノウトウショウサン

2014.05.30

ぎふ鵜飼シーズン中の清流長良川

その清流長良川伏流水仕込みで日本酒を醸す酒蔵、長良川蔵元小町酒造です。

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先日お話しした長良川化粧箱にある鵜飼の「鵜」のことって 詳しく ご存じですか?

ご存じない方に 鵜飼の「鵜」のことについて ちょっと 調べたことをお教えしますね。

さて、鵜とは、ペリカン目ウ科に属する水鳥(みずどり)。

世界中には40種類ほどが生息しているのだそうです!


そのなかで、日本に棲んでいるのは、主に「海鵜(うみう)」と「川鵜(かわう)」。

そして、鵜飼に使われるのは「海鵜(うみう)」の方です。

鵜飼は、川で(←ぎふ鵜飼は長良川)鵜匠さんが鵜をあやつり魚を捕える伝統漁法なんですが、その鵜は 川鵜ではなく海鵜なんですねぇ。

なぜかというと? 体が大きく力も強いうえ、我慢強くて比較 的おとなしい性格だからなんだと。

そうなんですね!

つい!・・・人だと、「体が大きく力も強いうえ、我慢強くて比較 的おとなしい性格」だと 職業的には 何に向いているのかな?・・・なんて余計なことを考えてしまうのでした。



さて、その鵜飼に欠かせない「海鵜」、鵜飼の鵜匠さんの家には、いつも20羽前後の鵜が飼われているとのことですよ。
そして、鵜飼では 2羽でペアをつくって漁をするため、その2羽どうしは仲がよく、
ほかの鵜が近づくと喧嘩に なることがよくあるとか・・・。

ただし、オス・メス の区別がつかないため、ペアの鵜が夫婦であるとは限らないのだと!

・・・なんだか そのペアを組むに至る感覚を想うと 運命的な感じがしませんか?

鵜飼の鵜匠さんは、その鵜飼のあるときは、その日の鵜の体調などをチェックして
鵜飼に連れて行く鵜と行かない鵜に分け、ペアになっている鵜2羽ずつを鵜籠(うかご) に入れていき、
鵜飼に連れて行かない鵜には、このときに餌を与えるのだそうです。

鵜飼に連れて行く鵜は空腹のまま漁に臨みますよ。


ところで、鵜の食事は1日1回!!

主に冷凍のホッケなどが与えられるのだと。
でも、鵜飼シーズン中は、餌の量 を少なくして、漁に行く前にはいつも空腹の状態にしているそうです。
それにより、鵜にしっかり鮎を獲ってくれるのですね。

そして、漁が終わるとちゃんと食事も 与えられるのだそうですよ。

・・・ご褒美のようですね



ただいまのところ、鵜飼で使われる鵜は、すべて茨城県日立市で捕獲されているのだと。


その地で捕獲された野生の鵜は、冬の間に鵜匠のもとへ送り届けられ、

鵜匠の家に着いた鵜は、風切り羽が7、8本切り取られ飛べないようにされると、いよいよ新しい生活の始まりです。

鵜匠のもとで2~3年ほどの訓練を受け て、やっと一人前となる・・・とのことでした。

その鵜をあやつる鵜匠さんも、1300年の歴史を代々技が受け継がれているのですものね。

長良川蔵元は 今年で120年・・・1300年には及びませぬが・・・ここまで 代々引き継いで 今の当主で4代目、

今は五代蔵元が 伝承技と新技とを融合して 蔵元杜氏として 伝統の長良川酒をお届けしております